にょりの日記

全人類を愛する㋵

暴言

昔いじめられてる時にギャン泣きしたら、「その泣き声、目覚ましにしたら起きれそうやわ〜」って言われた。暗にうるさいンゴねと言われたわけですが……。す、すごい……。

パンチラインが効きすぎてる。小学四年生が言う言葉じゃない。その子の言葉はずっと心に残っていて今も変わらず悲しく光を帯び続けている。何度も思い出しては背中あたりが冷える感覚を楽しんでいた。というのも当時はそんなにショックではなく、この暴言の持つ鋭さがあまりにも鋭利でそちらの方に心を打たれた。思わず泣き止んだし、うるさくしないでおこう……と思ったので効果てきめんでもあった。

同時にこの恐ろしい言葉が私に向けられたものだと信じられなかった。自分で言うのもなんだが、両親、兄弟からの愛を一身に受けていたし、「この私が!?」と驚きも大きかった。他人とは一生交われないもの、という感覚が備わるのが人より遅かった。全部私のテリトリーのように感じていた節があった。そういう所がみんなの癪に障ったんだろうな。

中学生のころ、髪の毛を束ねていた。鏡を見ずに何となく整えてピンを刺した。そのすぐに、友達に「頭ボッサボサやな!!!」と言われた。非常にビックリした。今整えたばっかりなのに?ピンも刺したのに?事実、鏡も見てないしクシも使ってなかったのでボサボサだったのかもしれない。そして私も髪を綺麗に束ねようという意識がそれ以来強くなったので結果的に良かった。しかし、事実がどうあれ、もう、そんなこと、言わなくて良くない?言わなくていいよ……。

数年経った今でも私の中に取れない汚れみたいな言葉が、まだこびりついている。ずっと被害者ヅラして書いてきたが、きっと私もたくさんの人の心にシミを作って生きてきた。子供の頃の方がもっとたくさん。暴言なんて汚い言葉だけじゃない、そのことを思うといつもウンザリする。ずっと私に誰かの人の心を殺した瞬間がついて回ってくる。わざわざ会って謝ることが難しい、ちょっとした殺人を、きっとみんな経験してる。